音声を自動で書き起こしてくれるサービス(writter-app)で書き起こしてみると約26000字あったため、個人的に面白かった箇所、気になった箇所のまとめになります。
ぜひ、生放送のアーカイブもお楽しみください!
きっとあなたもガメラ2を見たくなるはずです!
池っち店長とは?
企画会社スタジオ池っち社長。カードゲームの専門家です。テレビアニメ・フューチャーカードバディファイト原作者であり、カードショップFCグループの代表を務めていました。開発した店舗は40軒以上、旗艦店舗の売上、月商5000万…等の実績を持ちます。
カードゲームに関する事なら、こちらのTwitterから、何でもご相談下さい。
池っち店長の“おやじロック”より
カードゲームの黎明期からTCG業界に携わっており、20年以上メーカーやショップ、ユーザーの視点から発信しているインフルエンサーです。
ツイッターで何かと話題になることがあるので見かけたことがある方も多いのでは。
カードゲーム戦記(カードキングダムのコラム)
※第3回 それが人を雇うという事 は学生のころ読んで目から鱗でした。
カードゲームの行き過ぎたインフレについてどうおもいますか?
カードゲームを続けていくための解決策って基本的に四つなんですよ。
まず一つはスタン落ちです。
今までのカードが使えなくなって新しいカードで遊んでください。これがスタン落ちです。
もう一つはエラッタです。
文章を変えます。能力変えます。数字買えます。
今まで5って書いてたの3にしてください、とかいうやつです。
けどこれはアナログ TCGだと情報が行き渡らなくてむずかしい。
デジタルカードだと半日でできるんですよね。なのでエラッタは結構難しい。
つぎに禁止制限。
禁止制限はデュエマとか遊戯王が毎回やっててむしろ発表会がイベントになってるじゃないですか
今日本では禁止制限が非常に受け入れられているなっていうとこです。
最後はインフレです
どんどん過去のカードよりも強いカードが出て結果的に過去のカードが使われなくなるのがインフレです。
結論は禁止制限とインフレ
インフレを嫌がってる多いでしょ?
これは結局速度の問題だって言ってるけど、じゃあどれくらいだったらいいっていうのは全然意見違うわけですよ。
結局僕の結論は日本の TCG は禁止制限(と若干のインフレ)にしていくしかないなあと思います。
今やもうデュエルマスターズの禁止制限の発表とかあったら、みんなくらいついてみるじゃないですか
駄目になっただけじゃなくて、制限解除しましたって盛り上がるじゃないですか
これが嫌な人がいたとしてもこれが一番受け入れられてる。日本ではこれ。
でも海外では・・・?
ただ、海外ではスタン落ちが一番支持されています。
ヴァンガードがスタン落ちした時に海外からの受注が1.5倍くらい増えたっていう話をブシロードさんから聞いたことがあります。
いずれこうなってもいいなとは思ったりはしています。
制作側としても一番楽だしユーザーとしても本当は切り替えさえできれば競技としても面白いんですよ。
ゲームの一番大切なことってバランスが取れていることではなく面白いことなので面白さを担保するためのスタン落ちであればありだと思います。
イカサマ紹介コーナー
これはぜひ動画で実際に見てほしいです。10:20からです。動画はこちらから
イカサマ動画を公開すべきかどうかについて
Twitterでアンケートを取ったとき、16%が反対、84%が賛成してくださいました。
僕はそれに自分たちが紹介するだけじゃなく、公認ジャッジとか大会をやってイカサマと戦ってる最前線の方々も、出演していただきたいと考えています。
僕たちがしゃしゃり出て動画でこういうのがあるんで気をつけようっていうのはまあもしかしたら迷惑になるかもしれないわけですよ。
だからジャッジとかの意見を、聞いてやるべきだと思っています。
麻雀は映画によってイカサマが淘汰された
啓蒙活動になる前例があるって言うのはですね、麻雀がそうだったんです。
麻雀のイカサマっていうのは昔むちゃくちゃあって、一般の人はそれを知らなかった。
それを覆したのがとある映画のシリーズです。この映画のヒットによって全自動卓が全国の雀荘に取り込まれていき、イカサマは淘汰されていった。
バレても何も失わないイカサマの恐ろしさ
僕が今からやるイカサマは、非常にレベルが低いものですが、これでさえ僕が今からイカサマしますよって言ってみなさんに見ていただかないと気づく人は少ない。
しかもばれても何も失わない(ゲーム上は)
そういうイカサマがあるっていうところからこのイカサマっていう世界の奥深さ恐ろしさ卑劣さを思い知ってください。
ちなみにまあこういうイカサマをやって何を失うって言うと人間性を失うんですけどね。そういう人間はいつか地獄をみてくれればいいだけなので
とりあえず一個実例をお見せします。(実例13:15秒~)
※これは動画を見ないとわからないと思うので実例はここでは簡単に説明します。
- こちらのターンで、ターン終了を宣言。
- 相手:おもむろにカードをドロー
- ~~~5秒程度経過した後~~~~
- 相手:エンドですかわかりました僕のターン(ここでもドロー)
※文章だともろバレですが、実際の動画のコメントでも何が起きたかわかっていない方がいました。
うっかりミスにみえるイカサマの恐ろしさ
この時点でどのイカサマやったかわかりました?
そうです。2枚引いてますね?
これ非常によく行われる2枚ドローです。
これの恐ろしいところはですね、本当についうっかり見えること。
もし対戦相手が気づいて、「いや今2枚引きましたよ」って言ってジャッジを呼んだとしても、「すいません、ついうっかりしてました」の一言で済むんですよ
このイカサマができる人は、いい人のふりをしてる、イカサマ師です。
ここが根が深い。例えば対戦相手を煽りながらやってて失礼なこと言ったりしてるイカサマ師。
あるいはこう態度の悪い人間ってのはわざとなんじゃないかって追求されたします。
大体あやしい動きを2回か3回やったら失格になる。
この回数はイカサマ氏にとってはライフポイントなんですよ。
本物のイカサマ師は周りからいい人だと思われている人(かも)
とある有名なプロのプレイヤーが、海外で失格処分を食らった時に、これ僕はどっちかわかんないんですよ。あくまでその人を非難するつもりないですよ。
評判ってのインターネットで調べたらみんな悪い人じゃないって言って言ってるから多分間違いなんじゃないかな。とハリーに言ったんですよ。
そうするとハリーはですね。
「池っち店長がそう思うのは自由ですが、非常にレベルの低い考えです。本物のイカサマ師は周りからいい人だと思われている人です。」と
態度の悪いようなイカサマ師は、チンピラで本当のイカサマ師は、周りからいい人だあの人はそんな悪いことするはずがないっていうふうに思われてる人の中に本物がいるんですよ。
当たり前ですけど、そういうに思われてるとか全員イカサマ師だとは言ってませんよ。そういう人の中にもイカサマ師はいる。
ジャッジってのはそういうところの上にいます。
ちゃんと冷徹に、今まで何をやってきたかなどのデータも見た上でマークしたりします。
周りから「あの人を失格にするなんてジャッジがおかしい」って言われる非難もあえて受けて決断を下せる人なんです。
奥が深いです。人間の悪意ってものにどこまで対処できるかですね
恐ろしさ分かっていただけたでしょうか皆さん。
プロモーションについて
プロモーションとは?イベントとプロモーションは違う。
さて、プロモーションという言葉を皆さん聞いたことあるでしょうが、意味わかんない方は多いと思います。
たとえば僕が新しいカードゲームのプロモーションでどういうのやったらいいと思いますかっていうふうに聞いた時にある人がですね。
ユーザーからイラストの募集とかカード能力の募集をしたらどうだろうって言うたんですが、0点なんですね。どういうことかって言うとこれはイベントであってプロモーションじゃない。
プロモーションは、誰も何もそのカードゲームの知らない時に「こういうカードゲームありますよ!どうですか!面白そうでしょう」って紹介するところです。
誰もこのカードゲームを知らないのにこのカードのユーザーから能力とかえを募集しますと言っても、誰も知らないじゃないですか。
これはこのカードゲームが有名になってからやるべきイベントなんですね。
だからプロモーションとイベントは違います。
プロモーションの歴史
- ちんどん屋
- かわら版
- 新聞広告
- 交通広(駅広告)
- テレビ
- You Tube
※本筋とはあまり関係ないので以下要約です。
古くはちんどん屋と言われる、人が街を練り歩いたりをして商品の広告をしていた。
かわら版、新聞、交通広告(駅広告)テレビと進化と淘汰を繰り返している。
そして現代、テレビの視聴率が下がりNetflixなどで動画をみる時代になってきた。
アニメを見ても玩具を欲しがらない子どもたち
僕の娘は妖怪ウォッチが大好きで作品は全て見ています。
そんな娘なのに
「妖怪ウォッチのあの時計買ってあげようか」って言ったら、
「お父さん何言ってんのあの時計はアニメの中のものでしょ」って言うんですよ。
どういうことがわかりますか?
つまり妖怪ウォッチのおもちゃが存在すること知らないんです。
Netflixでアニメを見るからCMが無いのでおもちゃの存在を知らないんです。
ここでとんでもないことに気づくじゃないですか?
妖怪ウォッチをアニメは何のため存在するのか?
アニメはおもちゃを買ってもらうのがまずメインコンテンツですよね。
妖怪ウォッチ好きにもらってテレビゲームとか漫画とか色々買ってもらうってことじゃないですか。
ところがCMがないとですね。妖怪ウォッチのテレビ番組以外があるのを知らないんですよ。
知らないものに興味って持ちようがないでしょ。
これです。今回お話するプロモーションっていうのは知らない興味がないものを如何に知ってもらい、興味を持ってもらうかっていう方法です。
プロモーションを今やろうとしても今まで使用していたプロモーションが全部ダメな時代です。
全然効果ありません。
ユーチューバーもはじめは効果がないと思われていたことも
もう3、4年前ドミネイターの企画が生まれる前の所からそろそろユーチューバーっていう言葉が生まれ始めてきた時にこういった人たちを雇って「自分たちのカードゲームを遊んでもらったらいいんじゃないか」っていうこと言ってました。
「なるほどそれおもしろいですね」って言う人もいれば「否定的な人もいた」
その結果後で、はじめしゃちょーがポケカをやってポケカ大ヒットしましたよね。
これ特に表沙汰になってないし、実際のところどうか分かんないですけど、少なくとも我々業界人はおそらくポケカの絡みではじめしゃちょーに5000万円から1億円程度渡っているんじゃないかとおもわれています。
ヴァイスシュヴァルツが日経新聞に載る意味とは?
注:今では想像できませんが10年前にはカードゲームの広告やゲームの広告を見かけることはまずありえませんでした。
もう10年以上前の話ですが、木谷会長がヴァイスシュヴァルツの広告を日経新聞に載せたんですよ。
リリカルなのはやCLANNADの広告が乗っているわけです。
どうなるかっていうと、日経を読んでる人達ってのは大体ビジネスマンで社会を動かしている人なんですね。
カードゲームの広告見た時、どう思うのか?
「昔、遊戯王とかポケカとかやったなぁ。今でもカードゲームって元気なんだろうか?」
「ブシロードって聞いたことがない会社だけどこの会社はカードゲームの専門のメーカーって書いてある。そうかカードゲームだけでメーカーが成り立つんだ。」
こう思うわけです。
カードゲームは、今生きているビジネスだっていうことを知るわけです。
そうなるとですね。世界を作ってる人たちに日経新聞に広告を載せることでカードゲーム元気ですよってことを届けるわけですよ
ブシロードと組むと一緒に広告してくれる
日経新聞にヴァイスシュヴァルツの広告を載せるときに当然リリカルなのはとか CLANNADとかの版元(権利元)の許可を得て画像を載せますよね。
するとブシロードさんと組むと自社コンテンツが日経に乗せてもらえる。
大切に扱ってもらえる。一流のコンテンツである。と告知してもらえる
そうするといろんな版元さんがぜひヴァイスにお願いしますと集まってきてくれる。
普通はメーカー(ブシロード)が頭を下げて、「ぜひカードにさせてください!」っていうのが、逆転して「コンテンツを持ってる版元さんから是非うちのやつをカードゲームにしてください」というようになる。
これどんだけメリットあるか分かりますか?
想像つかないくらいのメリットがあります。
これが新しい売り方を考えるって事です
PR募集要項
★新作TCGプロモーションアイディア応募要項 企画はメールにてお送り下さい。office@iketti.jp お名前はハンドルネームで結構です。
全てにご返信します。 採用の場合は賞金振り込みのため、口座番号その他をお伝えいただきます。
ルール1 前例がないこと。
アニメ化、雑誌広告、YouTuber案件、前例のある企画はボツとなります。
ルール2 二千万円以下の予算で実現可能なこと
使い切る必要はありません。安ければそれもまた良し。
ルール3 「面白そうなイベント」ではなく、そのTCGに知名度がまったくない時点の、立ち上げ時のプロモーシ ョン方法を募集します。
例えば「 ユーザーから新カードのアイディアを募集する」などはイベントであって、プロモーションで はありません。どういったものが「プロモーション」であるかは、動画で説明した通りです。
ルール4 動画で説明した事を十全に理解していない、プロモーション企画になっていない物は、ボツとなります。
注意1
失敗を恐れず、トレーニングだと思ってお気軽にチャレンジして下さい。楽しみましょう。
注意2
アイディアの盗用はしませんが、動画で説明したように証明する方法がありません。貴方が考えたアイディアと、たまたま僕が同じ事を考えていた可能性はあります。そこはご了承下さい。
アイディアが「被った」場合は、率直に「僕も同じ事を考えていた」事を認め、個人的に返信して説明致します。
注意3
ルールを4つに分けている理由は、ご応募頂いた方に不採用の告知をする場合、大体は「ルー ル○に抵触したため残念ながら不採用です。」と回答を単純化するためです。 特に、ルール4などは実はルールですら有りませんが、おそらく最も多い「不採用理由」となるため、設けている項目です。
ガメラ2の魅力
怪獣映画の悪いところ
まず、監督や脚本家が怪獣映画を舐めている人もいる。
例えばSF考証が稚拙だったり、大人の行動が社会人らしくないところもわかりやすくオーバーにセリフや演技指導してしまう。ちゃっちくなってしまう。
ゴジラの俳優さんがどこかのインタビューで答えてたんですけど、自分はゴジラ細胞を研究した博士だったんです。
シャーレにゴジラ細胞を乗っけてどっかに移動させるシーンがあった。
監督に「ぼくこれ持ちたくないんですけど」と進言したんですね。
どういうことかって言うとゴジラ細胞って作中であんなに危険なものだっていうことが語られてるもかかわらず、シャーレに乗っけて持って運ぶってなんやねんその危機管理、落としたらどうすんねんとか思うわけですね。
そしたら監督が「まぁいいんじゃない?細かいこと言ったらきりがないし」と言った。
僕ね、その一言で、これが事実だとして、その監督ダメだなって思いましたね。
重箱の隅をつついてダメ出しするのはオタクの悪い所だと思う方も居るかもしれませんけどそういう話じゃないんです。
SFの必要な見せ方:大きなウソをつくために細かい設定は忠実に。
重箱の隅をつついてダメ出しするのはオタクの悪い所だと思う方も居るかもしれませんけど、そういう話じゃないんです。
SFの必要な見せ方、少なくとも怪獣映画はでっかい巨大生物が地面を踏み抜いたりせずにそのまま歩くっていうどうしようもない大きな嘘をついてるじゃないですか。
だからこそ大人は、他のところを全部リアルに固めて欲しいんですよ。
これリアルだ!最新の学説だ!こういう事実がある!細かいとこやってんだ!
じゃあこういう風に土台を全部固めたからでかい嘘ついても構わないと大人は見るんです。
気持ちよくウソを付いてほしいんですね。
だからそこでゴジラ細胞を扱うだったら、もうなんか大きい機械のクリアガラスの中でマジックアームを使って動かすとかそういうことを、ちょっと入れるだけでやっぱりゴジラ細胞ってやばいやな、この監督わかってんなってなるんですね。
そういうのも含めてちゃらんぽらんに作られているものも結構多いんですが、やっぱり大人としてはですね、もう幼稚なものじゃなくってちゃんと筋が通ってて大人たちの言動が尊敬できるような作品が見たいわけですね。
設定がしっかりしているガメラが登場
そこではじまったのがこのガメラですよ。ワンツースリーの3シリーズ。特に2が最高です。
2はとにかくですね。リアルだからいいとか言ってないで言葉でなく、言動で説得力があるんですよ。見ていて大人として嫌な気持ちにならない。
ここで巻き込まれたした、こういう態度対応だよねっていうのがちゃんとリアル。
リアルだからこそ感情移入しやすいんですね。
だからこそ、怪獣映画で初めて日本 SF 大賞を取った作品。
大人の鑑賞に十分耐えれるっていうことですね。幼稚臭くないってことです。
ガメラがすごい4つの魅力
①幼稚な怪獣映画と一線を画してる
まず一つはですね。幼稚な怪獣映画と一線を画してること
少なくとも僕には粗は見当たらなかったし落ち着いた大人の物語に見えました。
②設定が素晴らしい
脚本が素晴らしいのは、見ていたら分かるんですけど、これオタクじゃないと分かりにくいところとして設定の良さ。
敵の怪獣が宇宙怪獣なんですよ。宇宙怪獣って言うと幼稚な感じがするんですけどそうじゃない。
この宇宙怪獣を真面目に描いたところがすごくって生態系丸ごと地球に襲って来るんです
これどういうことかって言うとこいつらを野放しにしてたら地球がもう別の惑星になってしまい、今まで生きてた生物が全部死滅してしまうんですよ。
これ戦わざるを得ないじゃないですか生態形VS生態系の話なんですよ。
だから説得力あってこれ戦うの一択になるし、ちゃんと総理大臣ができて自衛隊が出動するけどそれはこれこれこういう理由だってことをちゃんと国民に向かって訴えるんですね。
今まで怪獣映画って何となく自衛隊とか怪獣特務隊みたいなやつが戦ってましたけど、そうじゃない。
ちゃんと自衛隊が動いて自衛隊が動くのはこうなんだってこと総理大臣がちゃんと説明するんですね。
③自衛隊の全面協力
自衛隊協力してるところです。これがですね非常に画期的で、シンゴジラとかで自衛隊がちゃんと出てたりするじゃないですか
これは「今」だからの話してあってガメラの映画が公開されたは1996年だったと思います。
今の皆さんからはちょっと想像つかないと思うんですけども、左翼思想が文化人に多くてですね、自衛隊は違憲で自衛隊はろくでもない。というイメージが刷り込まれた時代だったんですね。
昔は今以上に自衛隊に対して否定的だった
ところが1995年に自衛隊に対する世間のイメージが変わる事件が起こります。
阪神大震災ですね。
自衛隊が人々を助ける姿をみて、
- 「やっぱり自衛隊があって良かったね。」
- 「あの人達も一緒になって働いてくれてる」
- 「生命に危険を顧みず働いてくれる」
- 「助けられた」
みたいな人たちがいっぱい出たので見る目が変わっていった時代でした
そういうことが無かった時代にこのガメラは、ちゃんと自衛隊を好意的にリアルに描いているんですね。役に立つ組織として。
これがね、大冒険だったと思います。だって阪神大震災の前からこの映画クランクインしてるわけですよ。
もし、阪神大震災なかったらこの自衛隊をかっこよく描きすぎて、人々からどう叩かれてるかわかんない。それでも監督はちゃんと自分のイデオロギーというか筋を通そうとしたんですね。
そこがこのガメラ2の素晴らしい所なんです。
自衛隊が全面協力って話ですけど例えばこれ見てください。
一般の道路戦車が走ってるじゃないですか。
これガメラ2の映像なんですけど、これ非日常のシーンですよね。
富士の演習場に日本の日常的なものを電話ボックスとかのぼり看板とかこういう物を置いたんですね。
自衛隊の戦車に来てもらったのではなく、逆に戦車がいつも走っている演習場を日常のセットにしてしまおう!という逆転の発想で、この非日常空間を描いたわけです。
すごいアイデアですよね
これもすごいシーンです。最初の事件は札幌で起こるんですけど、これ札幌地下鉄構内で、怪獣たちが大量発生します。
それに襲われた人たちを救出しに行くために自衛隊が地下鉄の改札を入ってくんです。これなんと地下鉄サリン事件の前です!
現実には、これによく似た状況が起こったんですけども、そんなことが起こる前にこのシーンを描いていて日常の人々が民間の人たちがいつも毎日利用している駅の改札っていう象徴的なところに自衛官たちが走っていくっていうですね
見たことがないシーンを描いた。これがもうセンス抜群ですね。
"未見性"という専門用語があります。
未見性を描けるクリエイターっていうのは本物です。
他の人が見たことがないシーンを書くことにより、その作品のインパクトが高まり興味を持ってもらうことができる。
こういう"未見性"のあるところ誰も見たことがないものを自分の頭の中だけで想像できる才能ってのが本物のクリエイターの才能です。
僕はいつもそれは意識してるので、バディファイトでも第一話でスカイツリーをカードから出てきた剣でぶった切るっていうシーンを僕が考えて入れていただきました。
"未見性"っていうのは物を作ろうとする時。誰も見たことがないシーン。
どっかのパクリじゃないシーンを作らないと、ちゃんとしたクリエイターにはなれないです。
④とにかくガメラがかっこいい。
そして最後四つ目のガメラ2の素晴らしところ、とにかくガメラがかっこいい。
敵が魅力的で敵のこいつ一体どうやって倒すんだって絶望感とかもやばいわけです。
結局大ボスはレギオンっていう怪獣なんですけど、普通これは怪獣が出てきてね、戦車とか自衛隊の戦車いっぱい並んできてばーっといっぱい撃つじゃないですか。ゴジラ映画でもよくあるシーンですよね。
効いてるかいてるか効いてないかよく分かんないでしょ。これね。効いてないのが、音だけでわかるんですよ。
あの戦車が徹甲弾とか炸裂弾とか何とかいろんなとこから出てきた打つんですけど音が、
「カコーン」「カコーン」「カコーン」
弾かれてるのが音だけで分かるんですよ。効いてない。その時点で絶望的ですよ。
シンゴジラでもあのバルカン砲が、カンカン弾いたりするシーンがありましたね。
僕の知る限り怪獣に玉が通じないっていうのをちゃんと描いたのは非常にレアなケースです。
これに寄って絶望感漂っているところがすごいですね。
あとこのガメラとレギオンのバトルシーン。
怪獣同士のバトルシーンってもっさりしてるじゃないですか
両方とも動きがあまりないから関節も自由に動かないし。
だからウルトラマンと怪獣の戦いはウルトラマンの動きが派手だし人間だから人間と同じ形だから殴ってる蹴っているというのが、見てわかる。動きも派手なんですね。
このガメラ対レギオンどっちもあまり早い怪獣ではありません。
ところがこの監督はおそらく漫画のコマ割り方式を多分使ったと思うんですよ。
動きに緩急がある、で全体ではもっさりしてるけど部分部分では早い動きがあるのを別のコマで撮ってみせている。
カメラが敵に動きを引いたり近づけたりして大きな動きがあるように見せてるんです。
有名なガメラが3回連続で火炎弾を撃つシーンがあるんですがこれが
3回アングルを変えて打つんですよ
わざわざやっぱりアングルを変えて行く意味。これがもう漫画的な視線誘導で回収の動きをダイナミックに見せようとした監督の素晴らしい発明だったんじゃないかと思います。
だからね、本当に息詰まる戦いだし応援もしたくなるどうなるんだって思うんです。
なので怪獣がちゃんと演技するんですよ。
ゴジラとか怪獣って基本的に戦闘シーンの演技って、あまりないんですよ。
例えば今これ画面になってるところ。レギオンが職種を「ビヤッ」と出すんですが、その途端このガメラが「ビクッ 」って動くんですね。こういう演技が入ってるから、感情移入しやすいんです。
ネタバレについての考え方
ネタバレについてはですね。嫌がる人もいると思うんですけどもそもそも見たことがなかったその映画を見たことなかった人に僕にネタバレしてもある程度いいと思ってます。
それを聞いてみたくなるんだったら必要なネタバレじゃんっていう感じなので。
そもそもあなたが見ようと思ってなかったものを見てもらおうとしてるんだから
致命的なところは避けたとしてもある程度ネタバレになるのは、僕の話の場合前提です。
ガメラ2はですね。出てくる人間たちがみんな自分の職務を全うしようとしている。まじめに対応するし、もしガメラの味方するぞみたいなこと簡単に言ったりしない。
「だって相手は怪獣だろ?何を考えてるかわからないんだ!」と、
でガメラが明らかに自衛隊のと共に戦おうとしてるから、共同戦線を張るべきだって言う部下に対して上司が、わからんちんの返事をするんですが、これ非常にリアル。その後で言うセリフが非常に正しい
我らの火力は無限ではない。そう国民からもらって使っている銃弾無駄に使えるわけではない。
確信がない限りは。それでも最後にどういう決断を下すか?痺れますよ男らしいですよ!
それで、ガメラが戦い終わった後自衛隊の人たちが。どういう態度をとるのか。
これがですね。あーやっぱり日本的で感動するシーンです。ファンタジーとリアルが混ざり合ったシーン
そこがもうかっこいいですね。簡単に言うとそのガメラが飛び立っていくガメラに対して自衛隊達がどういう表情でガメラを見上げるか。楽しみにしてください。
子供達が応援してガメラが復活するとかでこうそういったファンタジーの元々あるカメラの設定を踏襲しながら決してただのファンタジーではない。幼稚臭くない。
血湧き肉躍る SF。それがガメラ2レギオン襲来だと思います。
是非皆さん見たことがない方は、本当に最初から飛ばさずに見てください。
良いものを見たと思える自信をもっておすすめします。
これが怪獣映画の王様だと。怪獣映画にもいいものあるじゃないかって言わせたいがためにご紹介した映画でした。
それではみなさん今回の放送終わろうと思います。今までありがとうございました!
第三回予告!カードゲームの作り方
第3回はいよいよカードゲームの作り方講座「カードゲームの作り方」です
「テストプレイ」とか「ゲームバランスの取り方」とかあるいは「数字をどういうふうにばらまいて」「どうやって能力つくるのか?」「能力査定値って何?」
そういうところまで踏み込んで、同業の方々が「それ全部紹介するのか?!これ俺らが秘匿してた話だったのにー!」カードゲーム作れる人が増えるじゃないか!!というところまでつこんでお話します。
よろしくお願いいたします。それではみなさんさようなら!!
終わりに:池っち店長のプレゼン能力の高さ
約80分ずっと喋りっぱなしの池っち店長。まとめる作業自体は大変でしたが、話す文章の論理構造が非常にしっかりしているのに驚かされました。
基本的な池っち店長の論理は以下のように展開されます。
1、興味を持ってもらうキャッチフレーズ・出来事
2、具体例や過去事例の紹介
3、まとめや教訓、新事実
この繰り返しです。ガメラを全く知らなかった私も、自衛隊を使ったことの革新的なアイデア、演出の素晴らしさについてすごく関心させられてしまいました。
このプレゼン能力の高さも池っち店長に私も含め様々な人が、惹かれてしまう理由のひとつなのでしょう。
ここまでご覧頂きありがとうございました!